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平成18年8月29日

序々に景気が良くなっている様ですが、ガソリンの小売り価格も上がり続けている為
仕事で車を使う人にとっては、頭の痛いことだと思います。

それ以上に、電気工事を営んでいる者にとって大変なのは、電線の高騰です。
ひと頃と比べても、3倍位の値段で買わねばならず、配線をする際も無駄の無い様、考えてから施工する様になってしまっています。

自分達の先輩(親の世代の方)が若い頃は、もっと貴重なものであったようで、色々と話を聞いたことがあります。
ある工場に電気配線の仕事に行くと、必ず余った切れ端の電線が出るのですが、それも貴重な為、その場に置いて帰らねばならず、帰る際にもちゃんと検査があったようです。
それでも職人さん達は、昼食の為に持ち込んだ弁当箱に、ちょっとの隙間も無い位に銅線を詰め込んで帰ったそうです。
その弁当箱一杯の銅線が、職人一人当たりの日当より高かったと言うからびっくりします。

ところで、自分より年配の方は銅の事を『アカ』と呼んでいたと聞くのですが、なぜ、その様に呼ぶのか、全く分かりませんでした。
ところがある時、新聞にその呼び方について載っていたので、分かりました。
それによると、金属は、昔、金とか銀とか呼ばずに、
金は黄色の金(カネ)の為、黄金(コガネ)と言い、同じ様に銀は白銀(シロガネ)、銅は赤金(アカガネ)、鉄は黒金(クロガネ)、鉛は青金(アオガネ)と呼んでいたそうです。

安かった頃は、捨てていた切れ端の銅ですが、これも限りある貴重な資源です。
繰り返し使っていける様にするのも、電気工事士の使命だと思い『もったいない』事にならない様にしていきたいです。

                                        藤木電工社 藤木 健
by npskobe | 2006-08-30 09:14 | その他
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