防水処理、防水検査を終えた外壁面では軒裏に塗装した杉板が貼られ、
開口部には鴨居などの木枠が設置されました。外壁工事も最終段階です。
外壁は左官仕上げと杉の鎧張りのニ仕様です。
「鎧張り」は鎧のように板を下から重ねて横張りしていきます。
鎧張りの断面
板の下の部分を切り欠き、見栄えをスッキリと見せながら、
板の間から水が浸入するのを防ぎます。
左官には南九州に堆積した火山の噴出物である
シラスを原料とする「そとん壁」を使用。
商品名になっている「そとん」とは南九州の方言で「外の」という意味です。
シラスは無機質の自然素材のため、退色、劣化が起きにくく、長持ちします。
新木場のTOKYOSTYLEモデルハウスの外壁にも使われています。
左官の下地となる部分には「木ずり」下地と言って、
杉のバラ板を透かして張っていきます。
木材自体の調湿機能と隙間のおかげで、湿気の影響を受けにくくなります。
バラ板を張り終えると、いよいよ左官屋さんの出番。
そとん壁の下地シートを張り、その上からラス網を貼っていきます。
ラス網とは波型の凸凹がついた金網で、左官材の食いつきを
よくするために使います。
ラス網を張り終えたら、下塗りの工程に進みます。
まず、建物の角になる部分にコーナー材を取り付け、
その部分に下塗り材をつけて、コーナーを施工します。
コーナー部分の施工が終わると、コーナーに囲まれた
平面部分に左官を塗っていきます。
下塗りが完了したら約1週間の養生期間に入ります。
下塗り面が十分に乾いてから、上塗り(仕上げ)へと続きます。
東京支店 渡瀬