平成18年6月29日(木)
梅雨空の近頃、ニュースでは沖縄のマンションや、九州での大雨による被害が報道されています。
当社では、自社物件や他社で建てた(今はなくなった工務店)建物の雨漏り情報数件が寄せられています。それらを点検している中で、お客様は間違った認識をしていることを実感しました。
たとえば 屋根
お客様は、厳しい雨・風・紫外線等から家を守るため耐久性と防水性を兼ねそなえた瓦などの 屋根仕上げ材が家を雨から守ってくれていると思っています。
雨は、強い風によって必ず屋根仕上げ材の裏にまわります。水を止めるのは下地である防水紙(ルーフィング)と捨て板金です。これらの施工の良否が防水を左右します。特に、水の集まる谷樋や屋根と壁の取り合い部分。またひさしの出ていない軒先部分等が要注意です。
たとえば 外壁
お客様は、外壁仕上げ(サイディング・左官)で水は止まると考えます。
サイディングは、継ぎ目から水は入ります。コーキングは経年変化で劣化してひび割れややせてサイディングと剥離したりします。左官仕上げは水を吸います。
水を止めるのは、下地である防水シート(ルーフィング)です。防水シートの継ぎ目を防水テープで止めつける。アルミサッシと防水シートをブチルテープ(両面)で密着させる。屋根取り合い部分は水切板金の上にかぶせて止めつける。
どちらも、仕上がってしまうと見えない部分ですし、あとからはやり直せない部分です。
いったん、雨漏りすると原因を究明するのも難しいですし、水を止めるのも苦労します。
根本的に改善するのも難しく大変です。
過去の事例に学び、家づくりにはあってはならない雨漏りと考え、慎重に施工管理していきたいと考えています。
江崎 登夫