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電気の話を少々・・・
2006.5.29

街のいたる所にあっても、普段気に止めない電柱や配電線ですが
どういう風に、電気が家庭に送られてくるのか、知らない方も多いのではないかと思い、
(知らなくても困ることは何もないでしょうが) 少し書いてみます。

まず、発電所で作った電気が、送電線(高い鉄塔に張られている電線)により
消費地の近くまで送られてきます。
そして、最後の変電所にて6600V(ボルト)に降圧されます。
この様に、送電線にて何万Vといった高電圧で送る理由は、大量の電気を送るのに
電圧が低いと大電流が必要となり、その電流に耐えうる為には、
電線が非常に太くなる為です。

次に、高圧と呼ばれる6600Vの電気が、街の中の電柱を伝わって行きます。
電柱間の一番高い所を、地上と水平面上に3本並んでいる電線が、
ほとんどの場合高圧線です。
(電力会社によっては垂直面上に3本並んでいる所もあります)
そして、電柱に装着されているトランス(変圧器)にて、100Vと200Vに変圧されます。
これが、低圧と呼ばれ、家庭で使われる電気です。
電柱間で高圧より低所で、地上と垂直面に3本又は4本並んでいる電線が低圧線です。

大体、3本の場合は、トランスが一つであり、単相3線式になっています。
これが電灯と呼ばれ、照明やコンセントに使われます。
3本のうち1本が中性線で、この1本と他のいずれかの1本によって100V、中性線以外の2本で200Vが使えます。

4本の場合は、トランスが2台載せてあり、
電灯に加えて動力(三相3線式)が使える様になっています。
動力には中性線がなく、それ以外の3本の線を使います。
いずれかの線同士間の電圧も200Vになっています。
これが、モーターや大型のエアコンなどに使われます。
したがって、受電する場合は、電灯の3本も、動力の3本も別々に引き込まれますが、
配電線以外の所では、中性線を除き、同じ電線となっています。

よく、雀が高圧電線にとまっているのを見ますが、なぜ感電しないのでしょうか?
人がぶら下がっても感電することはありません。
それは、電気の抜け道がない為で、もし、足が地面についていたり、
両手で2本の線をつかんだりすると即死です。
後者の場合は、真っ黒こげとなり、身元不明という事になります。要注意。
何年か前のニュースで、若者が、深夜駅の構内に停まっていた電車の上で
感電死というのを聞きました。 これは、電車と架線の両方に体が触れた為です。
電車の架線は高圧であり、例え電車の走っていない深夜でも、
電気はずっと送られていますので、気を付けましょう。

電気は目に見えません。労災事故とならぬ様、気を付けて行きたいと思います。

                             
                                  藤木電工社   藤木 健
by npskobe | 2006-05-29 11:51 | その他
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