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山から知多半島へ
昨年4月から今年の3月までの1年間の間、水資源機構の愛知用水の維持管理工事に従事しています。
木曽の山から湧き出た水、御嶽山から湧き出た水、中津川市にある恵那山系から湧き出た水、加子母の山から湧き出た水等が木曽川の流れに合流して、長い旅をして岐阜県加茂郡八百津町の兼山ダムの取水口から取水された水が愛知用水を流れること約120km、知多半島の先端まで流れています。
 水資源機構とのかかわりはさかのぼること約30年前、水資源公団時代 実習で阿木川ダム建設計画中の現場事務所での実習、牧尾ダム建設時の現場代理人であった大根先生の講義受講に始まりました。
知多半島へ木曽川の水を引くという思いつきもさることながら、それを実行した情熱と行動力、世紀の大事業を約5年完成させた先人の土木技術に感動し、用水を見るにつけ随所にみられる先人の知恵にも感心させられます。
 今回維持管理を行った部分は水深約2.5m、幅約10mの断面を持つ水路ですが、この断面を満々と流れていく水を見て、この水の一部分には我が家の山から流れ出た水も含まれているんだなと思うとこの用水が身近なものに感じられました。昨今、山の手入れの担い手がおらず荒れている山が多くなっている現在、水の供給を受けている下流地域の人々が、蛇口をひねれば水が出るということが当たり前と思う以前に、少しでもこの水の供給元の山野のことに思いを巡らし水の大切さを思っていただき、何かしら水の供給元に手助けできることをしてもらえるといいと思います。中津川支店 松瀬
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by npskobe | 2011-03-11 18:21 | 中津川支店
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