人気ブログランキング | 話題のタグを見る
木匠塾の茶堂=横浜開国博Y150
東京支店です。

神奈川県の横浜で開催中の開国博Y150、ご存じですか?

江戸から明治に変わり鎖国から開国へと日本が大きく変化を遂げた時代の象徴的な町「横濱」(あえて旧漢字をあててみました。)が今年開国150周年を迎え、さまざまなイベントが行われています。


やはりメイン会場の横浜港周辺「ベイエリア」が注目されがちですが、横浜の内陸部にも「ヒルサイド」エリアがあります。

「ヒルサイドエリア」に木造建築の匠を育成している「木匠塾」で建設した「茶堂」があります。

そして、先日そのイベント応援に行ってきました。場所は横浜市旭区川井宿町141です。

「よこはま動物園ズーラシア」のそば、といったら分かりやすいかもしれませんね。

7月14~16日で東京支店から吉村支店長、田口部長、吉澤が日替わりで伺いました。
木匠塾の茶堂=横浜開国博Y150_f0073301_15111970.jpg


「木匠塾」の詳細
http://www.mokusyou.com/

左上の「出来事」をクリックすると茶堂建設の様子をダイジェストで見られますよ。

「木匠塾」では来年度の入塾生(10名程度)も随時募集しています。
日本の伝統である木造建築に興味のある若者諸君!来たれ!

と宣伝もしておきましょう。本物の大工さんはかっこいい仕事っぷりを見せてくれますよ。


さてさて、「茶堂(ちゃどう)」とはなんぞや?茶道(さどう)ともチガウし?
西日本、とりわけ四国にはよくあるものらしいです。
関東在住の私はこの建設が始まってから「茶道」を初めて知りました。

主催の長瀬さんから聞いたところによると、ひとことで言えば「ムラの寄り合いコミュニケーションの場」。
本来は信教の「しるべ」としてお地蔵様や観音様を祀る屋根付きの小屋だったものが時代を経てムラ人同士、ムラ人と外来者を繋ぐ場へと変遷した歴史があるとのことです。

時代が流れてからは、繁農期の寄り合い所、個別の相談所、身上の「かくまい」の場としての働きもあったらしいです。

三方開放のスタイルが定番で、今回の茶道も実地検分を行い形を決めていったそうです。

地域の人々の寄り合いというと「公民館」や「自治会館」などがありますが、ずっと古くからあって自然とすたれていったものも多いのだそうです。
今どきだと、屋根付きのバス停で近所のおばちゃんがお茶会でも開くイメージでしょうか。

ゆっくりとお茶するなら新建材の壁に蛍光灯、樹脂の椅子よりボロくても木造のひなびた小屋の方がいいですね。

主催者の長瀬さんと茶堂プロジェクトの詳細はコチラ
http://www.chadoh-project.com/index.html


9月まで開催中の横浜開国博Y150「ヒルサイドエリア」会場はコチラ
http://event.yokohama150.org/event/hillside/index.html

(丘の広場部分をクリックすると茶堂が現れますよ!)


会場内、竹をキーワードとした「竹の海原」
木匠塾の茶堂=横浜開国博Y150_f0073301_15152626.jpg


デザイナーでプロデューザーの松井先生にもご挨拶する機会がありました。
天幕を透過する光で昼間は高熱費ゼロのエコテントで、涼しさを演出するミスト機能の動力位しか消費していないのと2600㎡の杉集成の床板(厚さ18ミリ)も再利用を考えているとのこと。


木匠塾の茶堂=横浜開国博Y150_f0073301_15243084.jpg


この仮設会場の中に様々な出展者のブースがあります。

木匠塾の茶堂=横浜開国博Y150_f0073301_15273333.jpg


茶堂プロジェクトのブースは7月20日まで開設しています。
20日まで「木匠塾」の中川事務局長の貴重な講演もあります。

ブースは13日から20日まで、たったの一週間ですがその後も各ブースは次々と出展者が入れ替わるのです。

他のブースをのぞいてみると・・「絵葉書」「国際交流」「谷戸の研究」「積木であぞぶ」etc・・・じつに種々雑多です。出展は160組を超える多さです。

お隣さんは「はまっこどうし」という天然水で抽出したこだわりのコーヒーのお店で横浜市の水源、山梨県の道志村から水を引いている話やおいしい水を販売するまでの市の取組など興味深かったです。


そして全会期中「丘の広場」に建つ茶堂があります。
桧の太い柱を使った高級な茶堂です。

この日も昔娘さん!?だったグループが熱心に担当の方から説明を受けています。

木匠塾の茶堂=横浜開国博Y150_f0073301_1526469.jpg


笹をぐるぐる巻きにしたドーナツ状のものは「笹座布団」です。
お話会や演舞が行われる時に座るようです。

梅雨明けで厳しい暑さの中、茶堂の軒下は涼しい風が吹き抜けていき、竹の海原ブースより気持ちがいいです。

今後は茶道でいろいろなイベント企画もあるとのことです。ふらっと行ってただボーッとするのも大歓迎。気張らずにユルユル進行でお待ちしています。


いよいよ夏休みに突入しましたね。
神奈川や横浜方面においでの際はY150開港博のヒルサイドエリア、「よこはま動物園ズーラシア」とセットで行ってみてはいかがでしょうか?


【茶堂の今後】

※会期終了後は「茶堂」は解体してしまいますが分解・移築ができるようになっています。

移築先を現在募集中です!!
  
茶堂の精神を理解して地域の活性化に再生させてみたい、文化交流のツールに活用したいという興味のある方、詳しくはプロジェクト主催者の長瀬さん、または木匠塾、中島工務店各所にぜひお問い合わせ下さい。



                                     東京支店 吉澤
by npskobe | 2009-07-19 16:33 | 東京支店
<< 祭りだ!祭りだ!ガラス祭りだ!! 夏を前にしてブログウェーブが押... >>